オフショア開発の成功事例紹介|失敗しないための会社選定ポイントを解説

2024年8月26日 by
オフショア開発の成功事例紹介|失敗しないための会社選定ポイントを解説
daichi.ito

「オフショア開発の現状は?」

「オフショア開発の具体的な進め方は?」

プロジェクトの担当者や企業の経営者のなかには、このような悩みを抱えている方もいるでしょう。

初めてのオフショア開発を成功させるためには、正しい知識とリスクを知っておくことが重要です。

そこで本記事では、オフショア開発の現状やメリット・デメリット、成功事例などについて詳しく解説します。

本記事を読めば、オフショア開発の成功事例や失敗しないための選定ポイントが理解でき、安心してプロジェクトを進められます。


オフショア開発の現状

オフショア開発は、国内のIT人材不足や高コスト化を背景に、多くの企業で導入が進んでいます。

オフショア開発. comの調査によると、オフショア開発を活用する企業の業種と割合は、下記の通りです。


業種

割合

情報通信・IT(エンドユーザ)

26.0%

情報通信・IT(SIer)

22.1%

サービス

17.3%

メーカー

13.5%

金融

7.7%

不動産

4.8%

医療

1.9%

卸・小売

3.8%

物流

2.9%

出典:『オフショア開発の一般化』について|「オフショア開発白書(2023年版)」から読み解く


一方で、オフショア開発を活用する企業の属性と割合は、下記の通りです。

属性

割合

エンドユーザ

67.0%

ベンダー

33.0%

出典:『オフショア開発の一般化』について|「オフショア開発白書(2023年版)」から読み解く


業種別に見ると、情報通信・ITだけでなく、金融業や小売業など幅広い分野でオフショア開発を活用していることがわかります。


オフショア開発のメリットとデメリット

オフショア開発には、コスト削減や人材確保といったメリットがある一方で、コミュニケーションの難しさや品質管理の課題など、デメリットも存在します。

オフショア開発の具体的なメリットは、下記の通りです。

  • コスト削減ができる
  • 人材を確保できる
  • 開発期間を短縮できる

国内で開発を行うよりも海外に委託したほうが人件費が安いため、大幅なコスト削減が期待できます。

また、海外ではIT教育に力を入れている国も多く、国内よりも高度なスキルを持った人材を確保しやすいです。さらに、人件費が安く優秀な人材を複数人プロジェクトに導入できるため、開発期間も短縮できます。


一方で、オフショア開発の具体的なデメリットは、下記の通りです。

  • コミュニケーションが難しい
  • 品質管理が難しい
  • 情報漏洩のリスクが高い

オフショア開発を行う際、言語の違いや双方の英語力の差により、円滑なコミュニケーションが難しい場合があります。

また、時差がある国に委託した場合は、リアルタイムでのコミュニケーションが難しく、細かな要求や変更の伝達がスムーズに行えないため、品質管理が難しいという課題もあります。

オフショア開発先によっては、日本ほど厳格に個人情報を取り扱っていないケースもある点にも注意が必要です。


オフショア開発の成功例を紹介

オフショア開発の成功例は、下記の通りです。

  • スタジアム管理/運営システムのAWS構築
  • チャットボット開発
  • Salesforce B2Cシステム開発
  • 顧客管理システム(CRM)の開発
  • 呼吸指導アプリの開発
  • 予備校の管理システムを再構築

次項で各成功例に関して、詳しく解説します。


スタジアム管理/運営システムのAWS構築

受託内容

開発/公開

サーバ等

AWS

開発言語

Others/Test Manual/Manual/AWS

開発規模/期間

5か月

契約形態

請負契約

チーム体制

PM:1名

PG:3名

この事例では、クラウドサーバであるAWSを活用した開発により、スタジアム管理システムの効率化を図りました。

クラウドサービスを利用することで、パソコンやスマートフォンなどのインターネット接続があれば、どこにいても必要な情報やツールを使用できます。

詳しくは「スタジアム管理/運営システムのAWS構築」をご覧ください。


チャットボット開発

受託内容

実装/テスト

サーバ等

GCP

開発言語

Python Django/Chatbot(Dialogflow)/React

開発規模/期間

9か月

契約形態

ラボ契約

チーム体制

PM:1名

BE PG:2名

FE PG:2名

AI PG:2名

この事例では、顧客からの問い合わせに自動で応答するチャットボットを開発しました。

チャットボットを活用することで、カスタマーサポートの効率化や24時間対応の実現など、多くのメリットをもたらします。

AIとは人工知能と呼ばれ、コンピュータが人間の知能を模倣し、学習や推論を行う技術のことです。

AIを活用して、今回の事例のチャットボット以外に、画像認識システムやブログ記事自動生成などを開発できます。

詳しくは「チャットボット開発」をご覧ください。


Salesforce B2Cシステム開発

受託内容

設計/実装/テスト

サーバ等

AWS

開発言語

Ruby on Rails/Node JS/Salesforce B2C/Lightning platform

開発規模/期間

24か月

契約形態

ラボ契約

チーム体制

PM:1名

BrSE×:1名

PG×:5名

この事例では、顧客情報を一元管理し、効率的なマーケティング活動を実現するためのSalesforce B2Cシステムを構築しました。

Salesforceを活用することで、顧客管理やマーケティング自動化、販売プロセスの最適化など、幅広い機能を一元管理できます。

特にB2C向けのSalesforceでは、顧客データの分析が容易となり、より最適なサービスを提供できます。

詳しくは「Salesforce B2Cシステム」をご覧ください。


顧客管理システム(CRM)の開発

受託内容

設計/実装/テスト

サーバ等

AWS

開発言語

VueJS/PHP Laveral

開発規模/期間

12か月

契約形態

請負契約

チーム体制

PM:1名

BrSE:1名

PG:4名

Tester:2名

この事例では、CRMシステムの導入により、顧客データ管理の効率化が図られました。

顧客管理システムを活用すれば、顧客情報の管理や分析が容易になり、効果的な営業活動が行えます。

詳しくは「顧客管理システム(CRM)の開発」をご覧ください。


呼吸指導アプリの開発

受託内容

設計/実装/テスト

サーバ等

AWS

開発言語

Flutter/Firebase

開発規模/期間

3か月

契約形態

ラボ契約

チーム体制

PM:1名

PG:3名

PG:1名

この事例では、モバイルアプリを用いた呼吸指導アプリの開発により、ユーザーの呼吸パターンを分析・指導する革新的なアプリが実現しました。

モバイルアプリ開発では、ユーザーの日常生活に密着したサービスを提供できます。

詳しくは「呼吸指導アプリ」をご覧ください。


予備校の管理システムを再構築

受託内容

要件定義支援/設計/実装/テスト

サーバ等

開発言語

Access→C#.Net/Entity Framework/SQL Server

開発規模/期間

12か月

契約形態

ラボ契約

チーム体制

PM:1名

BrSE:3名

PG×:20名

Tester×:3名

この事例では、予備校の管理システムを再構築することで、データの一元管理と業務の効率化を図りました。

システムマイグレーションとは、既存のシステムを新しい環境や技術に移行することです。

システムマイグレーションを活用すれば、旧システムの問題点を解消し、より効率的で拡張性の高いシステムへの移行がスムーズに行えます。

詳しくは「予備校の管理システムを再構築」をご覧ください。


オフショア開発における失敗・リスクとは?

オフショア開発は、コスト削減や人材確保といったメリットがある一方で、下記のような失敗・リスクがあります。

  • コミュニケーションの齟齬による失敗
  • 要件定義の不明確さによる失敗
  • 納期遅延の原因とその影響
  • 品質低下による問題

言語や文化の違いからコミュニケーションの齟齬が生まれたり、開発チームが要件定義を正確に理解していなかったりすると、プロジェクトの進行に遅れが生じます。

また、求めている品質とは異なる成果物が納品されることにより、余計な時間と追加コストを費やす可能性もあります。

開発失敗のリスクを最小限に抑えるためには、明確な仕様書の作成や定例会議の実施が重要です。

詳しくは「オフショア開発の失敗を防ぐために知っておきたい重要なポイント」をご覧ください。


オフショア開発を成功させるための会社選定ポイント

オフショア開発を成功させるための会社選定ポイントは、下記の通りです。

  • 実績・評判
  • 品質管理体制
  • コミュニケーションレベル

次項で各ポイントについて、詳しく解説します。


実績・評判

まず、オフショア開発の会社を選定する際は、実績・評判を確認します。

過去の開発案件の成功例や、クライアントからの評価を確認しましょう。

例えば、長年の実績がある企業は、さまざまな課題に取り組むノウハウを持っている可能性が高いため、依頼もしやすいでしょう。


品質管理体制

品質管理体制も、成果の品質を考慮する要素のため、オフショア開発先を決めるうえで重要なポイントです。

品質管理部門が設置されているか、品質保証のプロセスなどを確認しましょう。

例えば、定期的なテストやレビューが行われている企業は、品質管理に力を入れている可能性が高いと言えます。


コミュニケーションレベル

実績・評判、品質管理体制と合わせて、コミュニケーションレベルもチェックしておきましょう。

具体的には、日本語や英語でのコミュニケーションがどの程度スムーズに行えるかを確認します。

コミュニケーションが円滑に行える企業を選ぶことで、プロジェクトもスムーズに進行できます。


オフショア開発を成功させるための進め方

オフショア開発を成功させるための進め方として、重要なポイントは下記の通りです。

  • 詳細な仕様書の作成
  • 定例会議の実施

次項で各ポイントについて、詳しく解説します。


詳細な仕様書の作成

まずは、詳細な仕様書を作成し、開発チームに正確な情報を伝えることが重要です。

具体的には、下記の点を明確にして作成しましょう。

  • 機能要件
  • 非機能要件(性能、セキュリティなど)
  • 使用する技術やツール
  • スケジュールや予算

詳細な仕様書があれば、開発チームとの認識の齟齬を阻止し、スムーズな開発が期待できます。


定例会議の実施

プロジェクトがスムーズに進行できているかを、定例会議を実施して確認することをおすすめします。

具体的には、下記のように定例会議を実施しましょう。

  • 週次や月次など、適切な頻度で開催
  • 進捗状況の確認と課題の共有
  • 次の行動計画を明確に決定
  • 必要に応じて、画面共有などの視覚的なツールを活用

定例会議を行い、プロジェクトの状況を常に把握することで、問題の早期発見と迅速な対応が可能です。


まとめ

オフショア開発は、コスト削減や人材確保の面で大きなメリットがある一方で、コミュニケーションの問題や品質管理など、さまざまな課題もあります。

しかし、適切なパートナー選びと効果的なプロジェクト管理を行うことで、リスクや課題を乗り越え、オフショア開発を成功させることが可能です。

RIKAI株式会社では、ベトナムでのオフショア開発会社として、システム開発やモバイルアプリ開発など、幅広い開発に対応しています。

オフショア開発を検討しているプロジェクトの担当者や、企業の経営者の方は、ぜひRIKAI株式会社にお問い合わせください。

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