「AI開発に興味はあるけど、開発手順がわからない」
「自社にAI開発のノウハウがないから、外注したいけどフローがわからない」
このような悩みを抱えているIT部門の担当者や経営者の方もいるのではないでしょうか?
AI開発は、ビジネスの効率化や新たな価値創造につながる可能性がありますが、専門知識が必要でプロセスも複雑です。
そこで本記事では、AI開発の初心者の方でもわかりやすく、AI開発の全体像や外注する際の手順などを詳しく解説します。
本記事を読めば、AI開発の基本的な流れを理解でき、自社の課題解決をするためのAI導入に踏み出すことができるでしょう。
AI開発のフロー
AI開発のフローは、主に下記4つのフェーズによって進行します。
- 構想フェーズ(課題の洗い出し)
- PoCフェーズ(動作の実証)
- 実装フェーズ(開発と実装)
- 運用フェーズ(フィードバックと改善)
各フェーズについて詳しく解説します。
構想フェーズ(課題の洗い出し)
AI開発の最初のステップは、構想フェーズ(課題の洗い出し)です。
構想フェーズでは、主に下記3つを実施し、現状の課題を解決するためにはどのようなAIが必要かを検討します。
- 課題の洗い出し
- AI開発目的の決定
- プロジェクトチームの決定
AI開発によってすべての課題を解決できるわけではないため、まずは現状を把握し、AIシステムの開発で何を解決できるか明確にしていきます。
例えば、顧客からの問い合わせ対応を効率化したいのであれば、24時間対応のAIチャットボットを活用することで自動化できます。
また構想フェーズでは、プロジェクトを円滑に進めるために必要なチームメンバーの選定も行います。
構想フェーズの準備が不十分の場合、今後のAI開発過程でクライアントと開発チームの間でズレが生じる可能性があるので、確実に実施しましょう。
PoCフェーズ(動作の実証)
構想フェーズ(課題の洗い出し)で、現状の課題や解決するために必要なAI開発が決まったら、PoCフェーズ(動作の実証)に進みます。
PoC(Proof of Concept)とは、概念実証という意味で、開発予定のAIが想定通りに動くかどうかを検証するフェーズです。
具体的には、仮のAIを開発し、必要なデータを収集してAIに学習させ、構想通りに稼働するかを確認します。
PoCフェーズの段階で問題が見つかった場合は、修正や改善を行い、本格的なAI開発を進めていく準備を行います。
実装フェーズ(開発と実装)
PoCフェーズ(動作の実証)でAIが問題なく稼働することが確認できたら、実装フェーズ(開発と実装)に進みます。
実装フェーズでは、PoCで得られた成果を元に、本格的なAIシステムを開発します。
AIの開発が完了したら、システムが正常に動作するかをテストし、実装後のオペレーションも確立しておきましょう。AI開発を行っても使用者が活用できなければ意味がないため、仕様などのマニュアル化や、研修会の実施などを検討しましょう。
運用フェーズ(フィードバックと改善)
実装フェーズ(開発と実装)まで完了したら、最後は運用フェーズ(フィードバックと改善)です。
運用フェーズでは、構想フェーズで決定した目標の達成に向け、想定通りに進んでいるかPDCAサイクルで検証します。
AIの性能を継続的に評価し、必要に応じてデータを追加収集したり、細かい不具合の改善を行いましょう。
運用フェーズで継続的な評価と改善を行うことで、AIの性能はさらに向上し、課題の解決により効果的な結果が得られます。
AI開発にかかる期間
AI開発にかかる期間は、開発するAIの規模や複雑さ、使用するデータ量によって大きく異なり、一般的には数ヶ月〜半年程度が目安とされています。
しかし、大規模なAI開発になると、1年以上かかるケースもあります。
AI開発期間に影響する要素としては、下記の通りです。
- データの準備
- アルゴリズムの選定
- システムの構築
- テストの実施
AI開発を進めるためには、データの収集・整理などの準備や適切なアルゴリズムを選定し、チューニングを行う必要があります。
また、開発したAIが、期待通りの性能を発揮できているかを繰り返し検証したり改善したりするテスト期間も考慮する必要があります。
開発期間を短縮するためには、事前に十分な計画を立て、効率的な開発体制を構築することが重要です。
AI開発を成功させるためのポイント
AI開発を成功させるためのポイントは、下記の通りです。
- 開発の目的を明確にする
- AIの種類を決める
- 運用しやすいプログラムにする
- AI開発ガイドラインを知っておく
各ポイントについて詳しく解説します。
開発の目的を明確にする
AI開発を成功させるための第一歩は、開発の目的を明確にすることです。
具体的には、現状の課題がどのようなAIで解決できるのか、AI開発によって得られる費用対効果がどの程度見込めるのかを事前に評価します。
AI開発の目的が明確にならないまま進行してしまうと、思っていたシステムではない、開発によって業務の改善ができなかったといった失敗ケースも考えられます。
目的を明確にすることでプロジェクトの方向性が定まるため、スムーズに開発を進められるでしょう。
AIの種類を決める
開発の目的が明確になったら、本格的に開発するAIの種類を決めます。
AIには、以下のような種類があります。
- 自動運転
- 営業支援
- データ予測
上記以外にもさまざまな種類があり、開発する種類によって、必要なデータ量や開発期間、コストが大きく変わってきます。
そのため、どの種類のAIが最も効率的に課題を解決できるか、費用対効果が高いのかを考慮したうえで開発するAIを決めましょう。
適切なAIの種類を選定することで、開発の効果を最大化できます。
運用しやすいプログラムにする
AI開発を成功させるためには、運用しやすいプログラム設計にすることも重要です。
具体的には「担当者が変わっても対応できる」「アップデートしやすい」といったプログラムです。
上記のようなプログラムを設計するためには、マニュアルを見たら誰でも理解できるようにしたり、簡単に修正できるアルゴリズムにしたりすることが大切です。
運用しやすいプログラムを構築することで、開発したAIを長く使い続けられます。
AI開発ガイドラインを知っておく
AI開発を進めるにあたり、AI開発ガイドラインを理解しておくことも重要です。
AI開発ガイドラインとは、AI開発者や利用者に向けて、開発原則や留意点についてまとめたものです。
具体的には、適切なデータの学習ができているか、セキュリティ対策の仕組みが導入されているかなど、開発者が意識しなければいけない点について細かく確認できます。
ガイドラインを確認しておくことで、開発会社に外注する際の判断指標にもなります。
出典:
AI開発を外注する際のフロー
AI開発を外注する際のフローは、下記の通りです。
- 課題・目的の整理
- 見積もり取得
- 開発を依頼
各フローについて解説します。
課題・目的の整理
AI開発を外注する際は、まず自社の課題とAI開発の目的を明確にし、どのようなAIが必要なのかを具体的に決定します。
課題・目的を整理する際は、下記のポイントを考慮すると良いでしょう。
- どのような業務でどのような問題が発生しているのか
- AI開発によって、どのような問題を解決したいのか
合わせて、AI開発に費やせる期間や予算も検討しておきましょう。
課題・目的を整理することで、AI開発の外注先に的確な要望を伝えられ、よりスムーズに開発を進められます。
見積もり取得
課題や目的が明確に決まったら、複数の企業に見積もりを依頼し、予算や開発内容に合う会社を選定します。
複数の企業から見積もりを取得することで、相場を把握できます。
見積もりを依頼・取得する際に、抑えておきたいポイントは下記の通りです。
- 自社の課題やAI開発の目的を具体的に伝える
- 開発完了までの期間を明確に伝える
- 開発費用だけでなく、保守費用や運用費用なども確認する
開発内容や予算が自社の要件に合致しているかを確認し、最適なAI開発のパートナーを見つけましょう。
AI開発企業について詳しく知りたい方は、「日本・世界の大手&ベンチャーAI開発企業12社を紹介!」をご覧ください。
開発を依頼
見積もり内容や提案内容などを総合的に判断し、AI開発を依頼する会社を決定したら、契約を結び、開発プロジェクトをスタートさせます。
AI開発の期間中は、定期的に進捗状況を確認し、必要に応じてフィードバックを行いましょう。
まとめ
本記事では、AI開発のフローや成功させるためのポイントを解説しました。
AI開発を外注に依頼する際は、自社の課題や目的を明確にし、複数の企業から見積もりを取得して選定することが重要です。
外注先が決まりAIの開発がスタートしたら、定期的な進捗の確認や必要に応じてフィードバックを行い、プロジェクトを成功に導きましょう。
なお、AI開発を検討している方は、海外でのオフショア開発もおすすめです。
海外でのオフショア開発には、下記のようなメリットがあります。
- 国内より開発コストを削減できる
- 高度なスキルを持った人材を確保しやすい
- 開発期間を短縮できる
RIKAI株式会社では、オフショア開発先で特に人気のベトナムにおいて、500件以上のシステム・アプリ開発の実績があり、日本語に対応できるエンジニアの選定もできます。
AI開発を検討しているIT部門の担当者や企業の経営者の方は、ぜひRIKAI株式会社にお問い合わせください。
グローバル技術で
あなたのビジョンを現実に
RIKAIは「信頼」できるオフショア開発先であり続けます。