「オフショア開発を検討しているけど、どこがいいか悩んでいる。」
「国内のIT人材不足や高コストに悩み、代替策を探している。」
このように感じている中小企業の経営者や、ITプロジェクトマネージャーの方もいるのではないでしょうか?
台湾は、高い技術力やコミュニケーションのとりやすさ、地理的な近さなどからオフショア開発の委託先として、注目されている国です。
しかし、メリットだけでなくデメリットも知っておく必要があります。
そこで本記事では、台湾IT人材の特徴と傾向や台湾でのオフショア開発のメリット・デメリットなどを解説します。
本記事を読めば、台湾でのオフショア開発が自社のプロジェクトに最適かどうか、自信を持って判断できるでしょう。
台湾オフショア開発の概要
台湾は、技術力の高いエンジニアが多くいることや、日本との時差が少ないことから、オフショア開発先として注目されています。
しかし、日本国内のオフショア開発委託先としては、他のアジア諸国(ベトナムやフィリピンなど)よりは人気が少ないのが現状です。
そこで、台湾のオフショア開発の現状について、理解を深めるために下記を解説します。
- 台湾について
- オフショア開発先としての台湾の位置づけ
- 台湾IT人材の特徴と傾向
台湾でのオフショア開発を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
台湾について
台湾の概要は、下記の通りです。
経済状況 | 2023年通年のGDP成長率(概算値ベース)は過去14年間で最低値 |
日本との時差 | 1時間 |
面積 | 3万6千平方キロメートル(九州よりやや小さい) |
人口 | 約2,342万人 ※2024年1月時点 |
主要都市 | 台北、台中、高雄 |
公用語 | 中国語、台湾語 |
出典:外務省|台湾基礎データ
台湾は、東アジアに位置しており、経済状況は鈍化傾向にあるものの、経済水準は高く、国民の生活水準は先進国に匹敵するほどの豊かな地域です。
また、「アジア・シリコンバレー計画」を推進しており、IT産業に力を入れています。
オフショア開発先としての台湾の位置づけ
台湾は高い技術力を持つIT人材が多く、日本との文化的な親和性や時差の少なさから、オフショア開発先の中でも人気の国です。
しかし、下記のように委託先国別ランキングの上位には入っていません。
順位 | 国 |
1位 | ベトナム |
2位 | フィリピン |
3位 | インド |
4位 | バングラディッシュ |
5位 | 中国・ミャンマー |
6位 | ウクライナ |
出典:【2023年最新版】オフショア開発の現状と最新動向|オフショア開発.com
要因としては、オフショア開発先の人気国と比べ、コストが高い点が影響していると考えられます。
台湾IT人材の特徴と傾向
台湾人は、勤勉であり、高い学習意欲を持っている点が特徴にあります。
さらに台湾は、IT産業に力を入れており、「アジアのシリコンバレー」を目指しています。IT人材の育成に力を入れているため、高品質なソフトウェア開発をできる人材が多く輩出されています。
IMD世界デジタル競争力ランキングでは、台湾の評価世界9位となっており、技術力の高さが評価されています。(出典:IMD世界競争力センター)
また、台湾はアジアの中でも特に親日国であり、過去日本が統治していた時代の名残から、日本文化に親しみを持つ人も多くいる点も特徴です。
台湾オフショア開発のメリット
台湾でのオフショア開発のメリットは、下記の通りです。
- 高い技術力に期待できる
- コミュニケーションがとりやすい
- 地理的近接性と時差の少なさ
各メリットを詳しく解説します。
高い技術力に期待できる
台湾は、特徴でも紹介した通り「アジアのシリコンバレー」を目指しているため、IT人材の育成に力を入れており、高い技術力に期待できます。
特に、半導体製造などのハードウェア分野で強みを持っており、技術力は世界でもトップクラスです。
ソフトウェア開発においても、高い品質のサービスを提供できるIT人材が多くいます。
そのため、複雑なシステム開発や最新技術を駆使した開発など、高度な技術力が求められるプロジェクトにおいても、十分な対応力を持っていると言えるでしょう。
コミュニケーションがとりやすい
台湾は、日本統治時代があったこともあり、日本文化に馴染みのある人が多く、コミュニケーションをとりやすいのもメリットです。
また台湾は、世界的に見ても日本語学習者数が多いため、日本語を話せる人材を探しやすいとも言えます。
順位 | 国 | 日本語学習者数 |
1位 | 中国 | 1,004,625人 |
2位 | インドネシア | 709,479人 |
3位 | 韓国 | 531,511人 |
4位 | オーストラリア | 405,175人 |
5位 | タイ | 184,962人 |
6位 | ベトナム | 174,521人 |
7位 | 台湾 | 170,159人 |
8位 | アメリカ | 166,905人 |
9位 | フィリピン | 51,530人 |
10位 | マレーシア | 39,247人 |
出典:海外の日本語教育の現状(2018年度 日本語教育機関調査より)p.15
そのため、台湾のオフショア開発会社に委託すれば、円滑なプロジェクト進行が期待できます。
地理的近接性と時差の少なさ
台湾は日本から近く、時差はわずか1時間と少ないのも利点です。
そのため、日本との間でリアルタイムでのコミュニケーションがとりやすく、プロジェクトの進捗状況をこまめに確認できます。
また、必要に応じて、現地に赴いて直接打ち合わせを行うことも比較的容易です。
台湾オフショア開発のデメリット
台湾でのオフショア開発のデメリットは、諸外国と比較してコストが高い点です。
台湾は経済水準が高いこともあり、人件費も高くなる傾向にあります。
そのため、コストを重視する場合は、他のアジア諸国(ベトナムやフィリピンなど)と比較検討したほうがよいでしょう。
最適なパートナー企業の選び方
台湾オフショア開発における最適なパートナー企業の選び方は、下記の通りです。
- 信頼性と実績
- コミュニケーション能力
- リスク管理体制
各ポイントを詳しく解説します。
信頼性と実績
台湾のオフショア開発会社を選ぶ際は、会社の信頼性と実績を事前に確認することが重要です。
過去のプロジェクト実績や、顧客からの評価などを参考にしましょう。
特に、日本企業との取引実績がある会社であれば、ビジネス慣習や文化の違いを理解している可能性が高く、円滑なコミュニケーションが期待できます。
コミュニケーション能力
技術や実績だけでなく、コミュニケーション能力があるかどうかも、オフショア開発における最適なパートナー企業を選ぶ際には重要です。
オフショア開発では、円滑なコミュニケーションがプロジェクト成功を左右します。
日本語を話せるスタッフがいるか、過去のプロジェクトで日本企業とのコミュニケーションに問題がなかったかなどを確認すると良いでしょう。
また、利用しているコミュニケーションツールや、定期的にオンラインMTGや報告書の提出はできるかなども、コミュニケーション能力の高さを測る上で重要なポイントです。
リスク管理体制
技術力の高い会社を見つけられても、危機管理体制が乏しいと、プロジェクトが途中で頓挫してしまう可能性があります。
そのため、リスク管理体制についても十分に確認が必要です。
例えば、プロジェクトが遅延した場合の対応策や、品質保証体制などが整備されているかなどを事前に確認しておきましょう。
また、自然災害や社会情勢の変化など、予期せぬトラブルが発生した場合の対策についても、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
台湾でのオフショア開発は、高い技術力やコミュニケーションのとりやすさ、地理的な近さなど多くのメリットがあります。
しかし、コスト面では諸外国と比較して高いというデメリットも存在します。
台湾でオフショア開発パートナーを選ぶ際には、本記事で解説した信頼性と実績、コミュニケーション能力、リスク管理体制の3つの観点から、慎重に検討することが重要です。
なお、これらのデメリットを考慮して、台湾以外のオフショア開発先を検討するのも良いでしょう。
オフショア開発先としておすすめの国は、委託先ランキングで1位のベトナムです。
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